1972年、沖縄本土復帰の年に国の重要無形文化財に指定され、2016年にはユネスコ無形文化遺産に登録された、沖縄で約300年にもわたり受け継がれている伝統歌舞劇「組踊(くみおどり)」の魅力をあますところなくとらえた映像作品。 池に住む大蛇が嵐を引き起こし、村々に被害をおよぼしていた。14、15歳になる子どもを大蛇に供える必要があるとの占い師からのお告げを受け、王府は大蛇の生贄になる者を募る。生贄になれば一族郎党までも生活が保障されることから、貧しく暮らす姉弟は、家族のために自ら犠牲になることを決める。 組踊「孝行の巻」本編前に組踊の歴史や特徴などの解説が追加され、わかりやすい字幕をつけることで、初めて組踊を見る人もその魅力を堪能できる構成となっている。監督は「アンを探して」を手がけた沖縄出身・在住の宮平貴子。